四月二三日(土)曇
八時にようやく起き出す。手紙の続きを、読んでは閉じ、読んでは閉じ。思い出に微笑んだり、胸を締め付けられたりしながらも読み通して、部屋の戸棚に仕舞込んだ。手縫いのお守りに刺繍、その中に近所の公園で探した四つ葉を入れて渡してくれた人があった。ほかにも手製のキーホルダー。その二つを車に飾って旅することにする。
仏壇に、父と並んで手を合わせた。
読書をし、朝食後に記録をして、昨日貰った花束を撮り続けた。他の写真家の作品を見て、淡い色で撮ってみた。いいかもしれない。
機材、食料、水、薪、衣服を揃え、再出発の支度。昼食、景気よく肉を焼く。次がいつになるかは分からない。
家族に別れを告げて一三時に出発した。傘を余計に持っていこうかと考えたが、余計だった。一七号を北へ。すぐにガソリンの給油。群馬県から西にそれて、軽井沢に入ると少し写真を撮った。一八時、佐久にてコーヒータイム。チョコレートのスコーンが、コーヒーとよく合う。三時間半、読書や記録。その後、食料の買い出しに行く。大豆製品、果物、野菜や海藻を。まるで何かの修行者のようだ。
二二時。すぐとなりの、市民ふれあい広場ですぐに眠った。雨が降り出していた。