日時 : 2022年 11月19日(土) 、20日(日) 11時00分 〜 19時00分
会場 : 東京ビッグサイト国際展示場 西1階 F-97,98ブース
23日間
日時 : 2022年 11月19日(土) 、20日(日) 11時00分 〜 19時00分
会場 : 東京ビッグサイト国際展示場 西1階 F-97,98ブース
貴様一事に傾注せよ。
トナカイ1頭写しているのにこの米粒!漫然と景色の広さを自分の物差しで判断しながら眺めていたとようやく気づく。
半月以上も音楽を聴かずに過ごしたのはいつ以来だろう。20年では済むまい。
絶景。
とてつもない絶景。
山、谷、川、丘。それともこれが冥土か浄土か。
その愛称は”the Last Frontier”、最後の辺境未開拓領域。
あの第一夜の村での貴重な経験が、一層身近な、より克明な、更に貴重な一晩に変わった。本当に人が住んでいたのか。今に地続きの歴史の中で。
ふわりと揺れるカヌーの上で、縄を束ねて舳先にまとめ、いざ漕ぎ出そうとパドルを構えてようやく気づく。
聞こえる音は水の音、風の音、木々の音、火の音、そして無音。必要な行為に余さず寿命を注ぐ、簡素な生活。
焚き火で沸いた湯をやや冷まし、珈琲の粉に落とす。再び良い香り。蒸らして湯を注ぎ湯を注ぎ、抽出を待つ良い時間。湯を入れ終えたらフライパンのレーズンスコーンを、組んだ焚き火の薪に載せ遠火で温め。湯の切れたドリップバッグは火にくべる。カヌーが1艘、一人を乗せて過ぎていく。
1年間では身体の98%、5年でほぼ100%が環境と入れ替わる。
5000年で埋もれるくらいの丸太小屋。100年待たず役目を終えた小屋。
あの過酷な湖面の荒波がありありと思い出される。絶え間なく重心や姿勢、進路を乱し、櫂を、小舟を翻弄する。砕ける白波に次の波がぶつかる断崖絶壁。気の休まらぬ狭小の浜。
それでも和毛の布団や快適なベッドにはない、自然の中に生きる自由が心地良かった。
2022年 8月22日(月)8月23日(火)8月24日(水) 8月25日(木) ユーコン川1日目8月26日(金) ユーコン川2日目8月27日(土) ユーコン川3日目8月28日(日) ユーコン川4日目8月29日(月) ユーコン川5日目8月30日(火) ユーコン川6日目8月31日(水) ユーコン川7日目9月 1日(木) ユーコン川8日目9月 2日(金)9月 3日(土)9月 4日(日)9月 5日(月)9月 6日(火) アラスカ1日目9月 7日(水) アラスカ2日目9月 8日(木) アラスカ3日目9月 9日(金) アラスカ4日目9月10日(土) アラスカ5日目9月11日(日)9月12日(月)9月13日(火) ※書籍版目次ページ。全行程は『旅日記ユーコン・アラスカ』に収録。川下り装備一覧、走行データ等を含む。 「ITEMS」及びデザインフェスタvol.58(2023年11月11日,12日、東京ビッグサイト)にて販売予定。